exhibition/event 展覧会・イベントスケジュール


2016年9月24日(土)〜10月15日(土)11〜19時/ 日曜・月曜休廊
日下部一司「景色を眺める look at the view 」

 目にはいろいろなものが見えている。でもそのすべてを一度に確認することなんてできない。いつも部分を見ていて、それらを都合良くつなぎ合わせて目に映る広い範囲を理解しているのだ。
 カメラのファインダーはそういう景色を恣意的に切り取り確認する窓だ。だからシャッターなんか押さなくても、カメラをのぞきながら周りを見れば、自分が何を見ようとしているのかがわかってくる。いや、わかってくるかのように感じられる。ファインダーの四角いかたちは、世界を単純化し整理し解釈することができる仕掛けなのである。
 撮影のためにどこかに出かけたわけでもなく、変哲もない日常をこれまでにたくさん撮った。積極的に発表をすることもなかった。それは、デジタルカメラで撮った映像をどう扱っていいのか、良い方法が見当たらなかったためである。デジタルの写真はWebで、あるいは印刷物になることによってかろうじて成り立つのではないかとも思っている。いわば消耗される画像として存在しているのではなかろうか。
 そうは思いながらも、デジタル画像と支持体の持つ良い関係を見つけることを諦めたわけではない。ここで言う良い関係とは、写真の物理的な実在感である。写真が映像として存在する触覚的な物質感と言っても良い。そういうものを見つけるための実験が今回の展覧会でもある。(日下部一司)


   




2016年11月01日(火)〜11月12日(土)11〜19時・最終日17時まで/ 日曜・月曜休廊
中村 敦「詩的アルゴリズム」絵画

数年前、ある科学者の先生の実験室で人工漆の開発をされているのを見せて頂きました。
成分の調合が非常に難しいらしく、ほんの少しのバランスの狂いで乾燥時に表面が縮れてしまう。
気の遠くなるような試行錯誤を繰り返さなければ、到底美しい鏡面のような人工漆に到達する事は出来ません。
実験室のテーブルには、スライドガラスの上にその黒い液体を塗布し、乾燥させたサンプルが無数に並んでいました。
あるものは緩く波打ち、あるものは干しぶどうの表面のようチリチリに収縮し、またあるものはフラットだけど惜しくも表面が曇ってしまっている。
私はこれらの様々な表情を持った「失敗作」に興味を持ち、一体どのようにすればこんな縮みを造る事が出来るのか訊ねました。先生は笑いながら「美術作家というのは、ほんまに変わった事に興味を示すもんやな。」みたいなことをおっしゃって、その大まかな方法を伝授して下さいました。
そして、それからが自分の試行錯誤と実験の始まりです。
物質は様々な特性や条件によってその様相を変えます。遺伝子という特性を備えた生命も同じです。自然界というのはミクロレベルからマクロレベルまで、そういった多種多様な相が混在し有機的に絡まり合い一体となった庭のような場所だと思っています。
私にとって創作活動というのは、カンバスの表面やパソコンのモニターという庭で生成された、様々な「相」を大切にサンプリングし、収集する事なのだと思います。(中村敦)




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